2021年のタイヤ企業への大きなコスト圧力

(Sublime China Information 2022年2月24日ニュースより)

2021年、中国のタイヤメーカーの利益は減少した。原因はタイヤの原料の高騰であった。タイヤの原料費はどのくらい上がったのか?

1.年間の平均原料コスト対前年比25%上昇

2021年の第4四半期に、タイヤメーカーは多くが値上げし、原材料価格の上昇による生産コストのアップを訴えた。 SCIのデータによると、2021年1月から12月までのタイヤの平均原料費は対前年比25%増加した。そのため原材料費の急激な対前年比アップについて、タイヤメーカーから多数の値上げが発表された。

図1 オールスチールタイヤの平均コスト対前年比増加率

2.タイヤ原料価格が全面的に上昇

オールスチールタイヤは、主にゴム、カーボンブラック、鋼線、添加剤などの原料で構成されており、そのうちゴムが半分近くを占め、カーボンブラック、スチールコードなどが続く。 SCIの統計によると、2021年1月から12月にかけて、タイヤの酸化防止剤の平均価格は前年比78%上昇し、カーボンブラックの平均価格は前年比49%上昇した。天然ゴムの平均価格は最も低い上昇率だった。

図2 2021タイヤ原料価格対前年比上昇率

3.2022年原料コストの圧力は過小評価できない

2021年タイヤの主原料価格が上昇し、一部のゴム製品は、ここ5年間で最も高値になった。 ゴム製品の価格は2022年の高水準から下落すると予想されるが、下落は限定的に留まる可能性もある。 2022年にはわずかに上昇すると思われる天然ゴムの価格に注目する必要がある。天然ゴムの価格は2022年に上昇すると予想される。まず、ファンダメンタルズから、世界の天然ゴムの生産と需要はタイトになる。第二に、マクロ環境に関しては、2022年上半期も構造的に高止まりの原料はそのまま続くだろう。同時に、他の原料と比較して、天然ゴムの価格は比較的低く、投機の対象になるだろう。そのために天然ゴムの市場価格は下支えされる。天然ゴムはオールスチールタイヤ生産で最も消費される原料であり、その価格上昇はタイヤの価格上昇となる。そのため2022年のタイヤの原料コスト圧力を過小評価してはならない。

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